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ブログ 受験/進学よろず猪名川塾日記

令和5年度(2023年度)公立高校入試を振り返って!猪名川・川西地域編(2)川西緑台高校の倍率回復は本物か、真価を問われる来年度入試

2023-04-14
チェック
◎今春公立高校入試/猪名川・川西地域
令和5年(2023年)度 兵庫県第2学区の主な公立高校入試・受験状況一覧 (猪名川・川西地域)

川西緑台高校川西北陵高校川西明峰高校猪名川高校

普通科総合理数普通科普通科普通科
2023年度定員240
40240280160
前年対比増減00000
2022年度定員24040240280160

特色・推薦選抜入試(2月15日)


総合理数探求と表現グローバルキャリア教育コミュニケーション
定員
40402824
受験者
34341738
2023年度倍率
0.85倍0.85倍0.61倍1.58倍
2022年度倍率
0.85倍1.08倍0.57倍1.13倍
合格者
34341724

複数志願入試(3月12日)
定員(修正後)240
206263136
第1志望志願受験者258
177163149
2023年度実質倍率1.08倍
0.86倍0.62倍1.10倍
2022年度実質倍率1.12倍
1.03倍0.63倍0.98倍
第2志望志願者52
226327192
志願変更後第2志望志願者51
230325193
合格者240
206238136
◎猪名川・川西地域内トップ高・川西緑台高校
前回に引き続き、猪名川・川西地域の今春公立高校入試結果を整理した上表を参考にして、今回はこの地域内トップといわれている川西緑台高校の入試を振り返ります。

◎川西緑台高校・総合理数コースは難関か!?
川西緑台高校・普通科/総合理数コースは「特色類型」ではありません。かつては「数理探求類型という「特色類型」でした。2017年度に「特色類型」から「自然科学系コース」に改変・独立し、川西緑台高校・普通科/総合理数コースと改め、2月推薦選抜入試のみの40名1クラス募集になりました。3月入試でのこのコースの募集はありません。さて、今春今年度の結果を見るとは倍率1.0倍を上回ることができませんでした。しかも2年連続です。う~ん、厳しい結果です。

◎残念ながら難関人気コースとは言い難し!
川西緑台高校・普通科/総合理数コースの、今年度も含めた過去6年間の2月推薦選抜入試の倍率推移は下表の通りです。

年度202320222021202020192018
倍率0.85倍0.85倍1.23倍1.18倍0.85倍1.33倍
定員404040404040

改変初年度の2017年度は上表には載っていませんが倍率1.43倍でした。前2016年度の特色類型最終年度の倍率は0.95倍でしたから、コース設立当初の受験生の期待値はかなり高かったといえます。翌年は少し倍率が下がりましたが、2年連続で人気を集めたまずまずの高倍率となりました。しかし翌3年目は倍率1.0倍を割り込み、その後は復調して2年連続倍率1.0倍越えしました。しかし、上記の通り、今年度・昨年度2年度連続で、倍率は1.0倍を超えられませんでした。

◎来年度募集が心配、じり貧傾向!
この推移をみる限り、改編当初の人気を維持し、科学文科系コースとして成功しているとは言い難いところです。3年前以前は倍率1.0を上回ることが多かったのですが、直近2年連続で倍率1.0倍を下回っているのが気がかりです。じり貧傾向といわざるを得ません。

◎受験生に高校入学時、理系選択を迫る難しさ!
40名1クラス募集で高1入学時からの理系選択が決まっているコースです。進路希望を絞り込んではいないだろう、大多数の中3生にとって、これもハードルが高くなる理由でしょう。

◎大学合格実績を誇れるコースづくりあるのみ!
このじり貧傾向に終止符を打つには、この総合理数コースを今後「京大・阪大・神大を筆頭に国立大学理系学部の合格実績を誇るコース」にすることが必須条件でしょう。じり貧から脱して、上位学力の受験生の心を射止めるのは結果がすべてです。学習指導法に研究・工夫を重ね、どれほど入学した生徒の学力を鍛えて伸ばせるか。コースの浮沈は、宝塚北高校のグローバルサイエンス科など有力な専門学科・コースに匹敵する大学合格実績を今後出せるか否かにかかっているといえます。

◎人気をいささか取り戻した3月一般入試!
3月一般入試では、定員240人に対して257人が第一志望志願受検しました。倍率1.07倍です。17人が「第2志望校を書いていればその第2志望公立高校で『合格』だった」か、「第2志望校を書かなかった、あるいは第2志望校でも不合格なら『公立高校完全不合格』になりました。過去6年間の川西緑台高校の3月一般入試の倍率推移は下表の通りです。

年度202320222021202020192018
倍率1.07倍1.12倍1.02倍0.93倍0.96倍0.89倍
定員240240240240240280

これを見ると、第一志望者受検倍率は3年連続で倍率1.0倍を超えました。それ以前の、定員減の年があっても倍率1.0倍を超えられない低迷期はどうやら脱したように見えます。

◎かつてのステイタスを失った川西緑台高校!
かつては真の意味で、有力進学トップ公立高校であった川西緑台校の受検倍率が低迷し始め、また入学生徒の学力低下した原因は、地元の上位成績受験生が、尼崎稲園高校、県立伊丹高校、市立伊丹高校、市立西宮高校、県立西宮高校など、この地域以外の第2学区有力進学トップ公立高校に流出し始めたことにあります。このことによって川西緑台高校はかつてのステイタスを失ってしまいました。

◎今の川西緑台高校は第2志望にされる高校!
かつての川西緑台高校は第2志望には書けない、レベルの高いステイタスの高校だったのは確かです。平成27年(2015年)度に学区再編が行われ、現在の全県5学区となりました。川西緑台高校はこの再編された学区のうち第2学区内の高校になりました。この再編が契機となり、川西緑台校の低迷が始まりました。下表をみれば
一目瞭然です。

年度202320222021202020192018
第2志望者516448855338
3月入試倍率1.07倍1.12倍1.02倍0.93倍0.96倍0.89倍
年度201720162015201420132012
第2志望者121765920
3月入試倍率0.99倍1.03倍1.19倍1.14倍1.07倍1.10倍

学区再編があった2015年度の翌2016年度から第2志望に川西緑台高校を書く受検生が久しぶりに二桁数になりました。2018年度から激増し、ピークは2020年度入試で何と85名。受検倍率との関連を見るとこの2016年度の翌2017年度から倍率が1.0倍を超えることが無くなってしまいました。その翌年度から今年度までの三年間はピークダウンし、同時に受検倍率も倍率1.0倍以上に回復しました。

◎この受検者数増の復調は本物なのか?
「倍率1.0倍を超えられない低迷期はどうやら脱したように見える」と上記では述べました。しかし、この3年間はコロナ禍の下でしたから電車通学を嫌い、第2学区の有力進学公立校を受検を避けて、志望が地元回帰したという言説もあります。真偽を確かめるすべはありませんが、数字を見るとあながち信用できない説とも思えません。低迷期を脱したと安心するのは早計でしょうか。ただし、人気長期低落傾向に歯止めがかかったこの3年とはいえます。コロナ禍が去るであろう、来年度来春入試がどうなるか、不確定要素は多くあります。受検倍率が1.0倍をどれほど上回るか、あるいは再び下回るのか、真価が問われる川西緑台校高校の来年(2024年)度3月一般入試です。

◎生徒レベルが変わろうと校風は変わらない!
ただ、かつてほどの高い学力の生徒が少なくなったとはいえ、学習レベルが低くなったわけでもなく、生徒に要求する学習量の多さに変わりはありません。瘦せても枯れても川西緑台高校の校風は変わりません。現当会在会の川西緑台生の学習姿勢も、かつての生徒たちとあまり変わりはありません。とすれば、高校側に臨まれるのは、入学者の学力レベルを問わず、その学力を確実に伸ばす、授業・課題の質の向上への努力です。かつての栄光の時代をいったん忘れ、今年度の入試結果に安心することなく虚心坦懐にこの向上の努力が必要でしょう。そしてその努力があれば受験生が魅力を感じて志望してくれるに違いありません。そこに期待するところです。
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